NHKの受信料は、テレビを持っていなくても、ワンセグ機能付きの携帯電話を持っているだけで支払い義務が発生してしまいます。
だいぶ前のことですが、僕は家にテレビのない質素な生活をしていたことがあります。しかし、持っていた携帯電話がたまたまワンセグ機能付きだったためにNHK受信料の契約をさせられたことがあります。
今回はワンセグケータイだけでNHKを契約して解約に至るまでの経緯をお話しします。
この記事はNHK受信料契約の解約を推奨するものではありません。
筆者の過去の体験に基づいて書かれた内容です。記事内容の実行は自己責任でお願いします。 ご自身の状況や契約規約の変更により別の結果となる可能性があります。
テレビもワンセグも受信料支払いは義務
テレビを所有している家庭では、NHK受信料の支払い義務が生じます。ワンセグ対応の携帯電話などが普及したこともあり、テレビがない家庭でもワンセグ対応機器を所有しているだけで受信料支払い義務が発生するようになっています。
テレビはTV放送を受信して観るために購入すると思いますが、携帯電話やスマホ・タブレットの場合はテレビ番組を観ることが目的で購入するわけではありません。
ですが、実際にはワンセグ機器を所有しているだけで支払い義務が発生してしまい、多くの議論を呼んでいます。理不尽な話に聞こえるかもしれませんが、それが現時点でのルールですから仕方ありません。それがもとで裁判まで起きているほどです。
2019年3月13日追記
ワンセグ契約「義務ある」NHK勝訴が確定 - 日本経済新聞
ついに最高裁でも判決出ちゃいましたね…
NHK契約~解約まで
一度契約したら解約することなんて本当にできるの? と思うかもしれませんが、僕は1ヵ月分の受信料支払いだけで解約しました。
テレビのない生活
テレビのない生活も案外いいものです。日々のニュースはインターネットでも知ることができますし、テレビをダラダラと際限なく見続けてしまうという時間の無駄遣いからも解放されます。
当時、お金もなかった僕はテレビを持たない生活をしていました。パソコンのインターネットがあれば、テレビはなくても特に必要性を感じることもありませんでした。困ることと言えば、友達との会話でテレビの話題に入れなくなる程度でした。
NHK営業員の執念
そんな平穏な生活を送っていた僕のもとへNHKの営業Yさんがやってきました。
※会話内容は事実を元にしていますが、簡略した内容でお伝えします。
僕: テレビないんですよ。
NHK: ワンセグ機能付きの携帯電話やPCなどもないですか?
僕: 持ってないです。
NHK: 携帯電話を見せてもらえませんか?
僕: いいですよ。
実際は、僕が当時使っていた携帯電話(ガラケー)にはワンセグ機能が付いていました。機能は付いていましたが、その機能があることをすっかり忘れていました。
購入するときに「へ~そんな機能もあるのかー」程度に目にしたような記憶はありますが、購入後はワンセグ機能なんて使ったことはありませんでしたからね。
僕: 富士通のF-XXです。
NHK: ワンセグは付いてないんですか?
僕: はい、ついていないと思います。
すると、営業Yさんは自分の電話を取り出し、NHK本体へ電話をし始めました。
あ、そうですか、ありがとうございました。
NHK: ワンセグ付いてるみたいですよ。
僕: あれ? そうなんですか?
あのときのYさんの笑顔は忘れられないですね。
ワンセグのみで契約
ワンセグ機能があるのを知らなかったとか、機能を使っていないと言っても無駄です。めでたく新規で契約することになりました。
ワンセグケータイを所有していることが判明した以上、今日はもう時間が遅いからと言い訳したり、わたしは契約しませんと宣言したとしても、その場で契約書を書かなければなりません。
僕としては納得できませんでしたが、仕方なく契約するしかありませんでした。
MNPしてワンセグなし端末へ機種変更
10日ほど経っても納得できなかった僕は、ワンセグのついていないiPhoneへ機種変更しました。さらにその機会に興味のあった格安SIMへMNPで乗り換えました。
さぁ、これで無事にワンセグの呪縛からも解放されたわけです。
無事解約
その後、窓口担当の方と熾烈な解約交渉を繰り広げた末、解約申込みハガキが自宅へ送られてきました。その後、無事に解約することができました。
一度契約してしまうと、解約するまでがとにかく面倒なんです。途中で何度もイライラしてしまいました。(普段はわりと温厚なんですよ、僕)
そんな解約までの道のりを次にご紹介します。
困難を極めた解約までの道のり
解約するためにNHK窓口(地域窓口)の担当者さんとたくさんやり取りしました。かなり困難を極めましたが、そのポイントをご紹介します。
機種変更の通知書が必要
同じキャリア内で機種変更を行った場合に発行される、新しい機種名が記載されている書類を見せてほしいと言われました。
僕はMNPでキャリアを変更して、その際に機種を別口から調達して格安SIMで利用することにしたため、そのような書類がありません。格安SIM会社ではどの端末を利用しているかという概念はなく、電話番号のみを管理しているため、今利用している機種名を証明することができませんでした。
それに、僕がMNP前に利用していたドコモの窓口では、ペーパーレス化に伴って、書類を印刷せずに電子パッド上で表示してサインだけさせるようなスタイルとなっていました。こういった場合は、書類を提示してほしいというNHKの要望には応えることができなくなってしまいます。
端末の購入証明が必要
新しい端末を購入した際の領収書やレシートなど、購入を証明できる書類が必要だと言われました。
オークションなどで購入した場合は、その画面のスクリーンショットがあればいいとのことでした。
しかし、僕はどちらにもあてはまりませんでした。
僕は端末を友人から譲ってもらいました。譲ってもらったのはiPhone5sです。友人はiPhoneの新しい機種を使っていて、以前利用していたiPhone5sの使い道がなくなっていたのです。
友人にはちょっとしたお礼はしましたが、金銭的なやり取りはありませんでしたので、領収証や譲渡を証明するものもありません。
旧端末が処分されたことを証明できるか
前述の書類が提示できないことを説明しているうちに、展開に少し変化が現れました。
新しい機種のことはわかったので、古い機種はどうしましたか? 古いワンセグ付きの機種が処分されているかどうかの方が大事です。という流れになってきました。
じゃあ最初から、それ言ってよ!
でも、処分するときってどうします? データを消去して、携帯ショップや家電量販店の回収ボックスに入れるか、小金属などのごみ収集に出すかですよね。そういう場合ってどう証明すればいいのでしょうか?
確かに、オークションやフリマで他人に売ることで処分した場合には証明はできるかもしれませんが、それ以外となるとなかなか難しいと思います。
そもそも、機種変して直後に古い端末をいきなり処分する人はあまりいないように思えます。携帯電話は解約してもワンセグが受信できてしまうので、NHKとしては、持っているだけで契約義務が発生してしまうと言いたかったんでしょうね。
格安SIM・MVNOを理解してくれない
今回、僕はキャリアからいわゆる格安SIMへMNPしました。結果的にそれも話をややこしくする種になってしまいました。
格安SIM・MVNOは徐々に認知度が広がりつつありますが、まだまだ知らない人は多いです。MNPで乗り換えて、ドコモでもauでもソフトバンクでもない会社の話をしても、最初はまったく通じませんでした。理解してもらうまで本当に時間がかかりましたよ。
誠実に丁寧に対応する
いろんな困難がありましたが、こちらが怒った態度になったり、怒鳴ったりしないことが大事だと思いました。
解約を願う以上、こちらは先方の要求に対して誠実な姿勢で対応しなければなりません。電話口の相手を怒らせてしまっては逆効果です。
要求に応えられない場合には、ごまかしたりせず、素直に状況を説明しましょう。こちらも困っているんだということが伝われば、ちゃんと対応してくれました。
まとめ
今回は、過去にNHKを解約したときのことをご紹介しました。
一度契約してしまうと、解約することは簡単ではありませんでしたが、こちらに落ち度がなければ道はあるものですよ。
【完全敗北】ワンセグ付きスマホでNHKの契約が必要へ。最高裁が判決を下す。国産スマホは終了へ。年1.4万円の負担増へ。- 節約速報